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社会保険労務士個人情報保護事務所

Column
経営の知恵袋− 七転八起 −

2018.10.30

年末調整が大きく変わる!あなたの会社、従業員に損させてませんか?

年末調整, 相談顧問, 給与計算, 賃金規程

やっと秋らしくなってきたかと思ったら夜は冬のような寒さが近付いてきていますね。
風邪ひいてませんか?私はひいております!(エッヘン!)
手洗いうがいをして体調に気を付けて頂きたいこの時期に、もうひとつ気を付けていただきたいことがあります。
それは……

そう、年末調整!!

 

今年から年末調整が大きく変わりました

以前にもこのコラムで少しお伝えしましたが、今年から「配偶者控除」の制度が大きく変更になりました。
細かく説明すると小一時間は必要になってしまいますので、要約して簡単に言うと、「これまで103万円までの配偶者扶養の範囲が150万円まで広がった」です。

ということは、自社で考えると…?
103万円の扶養の範囲で働いていたパートさんが150万円までの範囲で働くことができるようになったということですね!

ですがここで注意していただきたいのが社会保険です。
103万円で働いているパートさんであれば、おそらく社会保険は未加入の状態だと思いますが、社会保険への加入条件のひとつとして「年収130万円」というボーダーがあります。
すると、社会保険未加入で考えるのであれば年収130万円までにセーブする必要がありますね。

せっかくだから!面談のオススメ

今回から制度の変更となりますので、早速今年の年末調整で配偶者扶養の範囲が変わりますが、実際に変わるということを知っている従業員さんはどのくらいいらっしゃるでしょうか?
おそらく、そんなに多くないのでは?と思います。
ですが、今年の年末調整を経て「もう少し年収が多くてもいいの?」と思われる方も多いはず。
来年の働き方をどうするか、アイアールではこのタイミングで従業員との個人面談を行うことをオススメします。(実際アイアールでは毎年年末前に個人面談をして、パートさんの意向を聞き、労働時間の変更や働き方の調整をしていますよ!)

 

もうひとつ気にしてほしいことがあります!

自社のパートさんの働き方を考えていただいたら、もうひとつ考えていただきたいことがあります。
それは、「家族手当」です。
会社によっては手当として「家族手当」を設けているところも多いかと思います。
では早速、自社の賃金規定をチェックしてみましょう。
そこにこんな文言が書かれていませんか?

“従業員が年収103万円未満の配偶者を扶養している場合、家族手当を○○円支給する”

賃金規定に配偶者扶養の条件として「年収103万円」と謳っていらっしゃる会社さん、意外と多いんです。
先程お伝えしたように、扶養で考えればパートさんの年収は今より少し多くなっても大丈夫になったのです。
これは、国が女性の労働力をもっと活かせるように考えたからなのですね。

それなのに、旦那さんの会社の賃金規定で「年収103万円未満の…」と書かれていたら、毎月の家族手当と天秤にかけて、働く時間を増やすという選択肢が無くなってしまいます…悲しい‥‥(´;ω;`)

アイアールでは、現在の最新の法律に合わせて適切な就業規則、賃金規定をご提案させていただいております。「うちの会社どうなんだろう?」と思ったらすぐにご連絡下さい!

そして、今年から大幅に変わった年末調整の業務に頭を悩ませている担当者の方がいらっしゃいましたら、アイアールへご連絡を!!